
相続は、被相続人が亡くなった瞬間に始まります。 しかし、実際にはその前段階――「終活」 の時点でどれだけ準備していたかによって、残された家族の負担が大きく変わります。
この記事では、相続の始まり段階で起こること を踏まえつつ、 「終活で知っておくと失敗しないポイント」 を例を交えてお伝えします。
◆ 病院で看取られた後、すぐに判断が求められる現実
多くの方は病院で最期を迎えます。 そして、看護師から次のように聞かれます。
「ご遺体の搬送先は決まっていますか?」
互助会や葬儀社と事前契約があればスムーズですが、 準備がない場合はここが 相続の初期対応の最初の関門 になります。
突然の判断に追われる中で、
- 葬儀の段取り
- 葬儀費用の準備
- 死亡届などの役所手続き
- 相続手続きの流れの確認
など、次々と決めるべきことが押し寄せてきます。
◆ 葬儀社は「葬儀後の手続き案内」を用意していることがある
最近の葬儀社は、葬儀後の手続き(死亡届、年金、保険、相続手続きなど) をまとめた案内書を用意していることがあります。
ただし、そもそも葬儀社のお仕事は “葬儀を執り行うこと” です。 そのため、案内書の内容は 一般的で簡易的な説明にとどまる と考えておく必要があります。
相続の細かい注意点や、各家庭の事情に応じた判断までカバーされているわけではありません。 「案内書どおりに進めたら、実は重要な点を見落としていた」というケースもあり得ます。
◆ 準備がなくても何とかなる。しかし「手遅れ」になることもある
現代は検索すれば多くの情報が出てきます。 一般的なことであれば、すぐに見つけられるはずです。
それでも、相続は一度きりの経験 であり、やり直しができない場面も多くあります。 準備していれば対応できたことも、 知らなかったために“手遅れ”になってしまうことがある のが現実です。
ここでは、終活の段階で知っておくべき「手遅れの例」を紹介します。
◆ 終活のポイント①
家族と“よく話しておくこと”が、相続トラブルを防ぐ最大の対策
● 例1:葬儀費用のために故人の預金を使った結果、思わぬ不利益が生じることも
葬儀費用を捻出するために、故人の口座からお金を引き出すことがあります。 しかし、この行為が 「相続を承認した」 とみなされ、故人に借金があった場合、相続放棄できなくなる可能性 があります。
本来であれば相続放棄できたはずなのに、 「知らずに預金を使ってしまったために放棄できなくなる」というケースです。
● 終活でできる対策
- 葬儀費用の準備を家族と共有しておく
- 財産(プラスもマイナスも)の扱いについて事前に話し合っておく
- 必要であれば生前に葬儀費用を確保しておく
正しい知識をもとに“話しておくこと”が、家族を守る最大の終活です。
◆ 終活のポイント②
遺言は「高齢者だけのもの」ではない。15歳以上なら誰でも作成できる
遺言書というと「高齢になってから書くもの」というイメージがありますが、 法律では 15歳以上であれば遺言書を作成できます。
そして、遺言があることで、相続手続きが大きく簡素化される 場合があります。
● 例2:未成年の子が相続人になると、特別代理人が必要になる
配偶者と未成年の子が相続人となる場合、両者は 利益が相反する関係 になります。 そのため、家庭裁判所で「特別代理人」を選任しなければならず、相続の進行が大きく遅れることがあります。
● しかし、遺言があれば特別代理人は不要になる
遺言書で「誰に何を相続させるか」が明確に指定されていれば、 遺産分割協議が不要 になります。
つまり、 未成年者が相続人であっても、特別代理人を選任する必要がなくなる のです。 これは、遺言の大きなメリットの一つです。
◆ 若い人にも、遺言で備えておくメリットがある
遺言は「高齢者のもの」というイメージがありますが、 実際には若い世代にもメリットがあります。
人生の節目は、若い人にも突然訪れます。
「もし自分に万が一があったら、家族はどうなるだろう」 生命保険だけで本当に十分でしょうか?
遺言は、家族の負担を減らし、手続きの複雑化を防ぐための大切な準備です。
◆ 終活は「家族への思いやり」。相続は“準備の有無”で大きく差がつく
相続は突然始まります。 しかし、終活は今日から始められます。
- 葬儀の段取り
- 預金の扱い
- 相続放棄の可能性
- 未成年者が相続人になる場合の注意点
- 遺言書の作成
これらを事前に知っているだけで、家族が抱える負担や不安は大きく減ります。
◆ 行政書士としてできること
当事務所では、終活と相続の両面からサポート できます。ご自身に必要な情報は何でしょうか?必要な情報にたどり着けていますか?
- 終活相談
- 遺言書作成支援(自筆・公正証書)
- 相続の初期相談
- 必要書類の収集
- 遺産分割協議書の作成
相続は一度きりの大切な手続きです。 「何から始めればいいのか分からない」 そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。
↓↓↓